梅毒とはどのように感染してしまうのか?

梅毒の感染経路として最も多いのは、性行為による感染です。
特にコンドームなどの避妊具をせずに性行為をする場合、感染確率は30~40%にものぼると言われています。
そのため、梅毒に感染している人と複数回性行為を行った場合、感染してしまうリスクは大変高くなります。
また、きちんとコンドームを装着していても感染する可能性がないとは言い切れません。
梅毒感染者は、精液や血液をはじめ、あらゆる体液に大量の病原菌を保持しています。
そのため、性行為以前の段階で粘膜同士が接触したり、皮膚にできた傷口に感染者の体液が付着したりするだけでも感染することがあります。
梅毒は初期症状が軽く痛みもないため、自分で感染していることに気付くのは大変難しい病気です。
避妊具をつけているから大丈夫、ではなく、行為後も体調の変化や違和感がないか十分に気を配るようにしてください。
知らず知らずのうちに大切なパートナーに病気を移さないため、また万一感染していた場合に重症化を避け、早く完治させるために定期的な検診をうけることが大切です。
特に、過去に不特定多数との性行為をしたことのある方や、性風俗店を利用したことがある方は、一度検診を受けてみることを強くおすすめします。

次に感染経路として考えるのが母子感染です。
これは妊娠中や授乳期間、母親の梅毒が子供に感染してしまうものを指します。
早期発見により治療は可能ですが、対応が遅れた場合、後遺症が残るリスクが高まります。
母子感染を防ぐには、妊娠中・授乳期間中には性行為を避けることを心掛けると共に、疑わしい場合は放置せず医療機関で受診することが肝要です。

最後に医療機関による感染です。
これは、主に注射器の不特定多数間での使いまわしによる感染や、輸血による血液感染を指します。
現在では消毒や設備管理の厳格化により医療機関から感染する可能性は極めて低いため、性接触をしたことや性風俗店にいたことがない、かつ親戚にも感染者がいない場合、原因の一候補として頭の片隅に留めておく程度で良いでしょう。

キスだけでも感染する可能性はある

梅毒は梅毒トレポネーマという感染力が非常に強い菌による感染症です。
そのため、皮膚に出来た傷口に感染者の体液が付いたときや、性行為には及ばないものの粘膜同士が触れ合う状態になったとき、例えばキスの段階でも感染することもあります。
特に、感染者が口内に病変部を持っている場合感染するリスクは高くなります。
これは、梅毒感染者の唾液にも精液や血液同様に病原菌が大量に含まれていることが原因です。
そのため、唇を合わせるだけの軽いキスならそれほど気に病む必要はありませんが、ディープキスなど唾液が混じるようなキスの場合、唇まわりの傷口や口内炎、噛み跡などの傷口から菌が侵入し、梅毒に感染する危険は十分にあることを頭に入れておく必要があります。

感染の初期段階では唇の周りに斑点や出来物ができることがありますが、少し経つと消えてしまい潜伏期間に入るため、見過ごされたり放置されたりしてしまうことが少なくありません。
また、感染後も長い期間痛みなどの自覚症状が出ないため、感染に気付かないことも多く、無自覚のうちに他人へ移してしまうことも多くなっています。
自覚症状がはっきりとでるのは第2期と呼ばれる感染から3か月ほどたった時期です。
この頃には体中に斑点が広がるなど比較的重い症状になっており、治療にも時間がかかります。

感染の拡大を防止し、また万一感染してしまった時の症状や被害を最小限に抑えるためには、私たち一人一人が注意を払うことが必要不可欠です。
避妊具を使用するなど自分でできる対策をしっかりすると共に、不特定多数との性接触を避ける、性行為をしたら定期的に検診を受けるなど早期発見のための機会を多く設けるようにしてみてください。